更年期障書の治療法として、日本でもかなりポピュラーになってきたHRTですが、その薬の種類や投与にはいくつかの方法があることは、まだあまり知られていないようです。

HRTで使用される薬には、大きく分けてエストロゲン製剤と黄体ホルモン製剤、両方の配合剤がありますが、製剤の形状にも内服薬のほかに近年は経皮吸収薬も開発されており、そのかたの症状やほかの疾患との兼ね合い、閉経しているか、子宮があるか否かなどを考慮し、また本人の希望などを取り入れながら、薬や投与方法が決められます。

更年期に分泌が低下するエストロゲンを補充するのがHRTの大きな目的ですが、エストロゲンを単独で投与すると、子宮体がんにかかる確率が高くなる危険性があります。そのため、すでに子宮筋腫などで子宮摘出を受けたかた以外は、子宮体がんを予防するため、エストロゲン製剤に黄体ホルモン製剤をあわせて使用するのが原則です。

黄体ホルモンの使用法にも周期的投与法と連続投与法があり、黄体ホルモンを周期的に投与すると月経のような出血が起こりますし、エストロゲン単独投与期間やエストロゲン・黄体ホルモンの連続投与期間中にも不正出血を認めることもあります。

また、この患者さんのように吐きけなど不快な症状が起こることもあります。個人差があり、体が慣れてくるとしだいに治まることがほとんどですが、症状がつらいときや心配なときは医師に相談して、投与方法や薬の量の調整を行いましょう。

定期的な検診を受け、医師と相談しながらよりよいHRT療法を選択することをおすすめします。






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